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星のかけら
きっと、何年たっても忘れないことでしょう。
その星は、月のように、海を引き寄せる強い力なんてなかったけれど
本当に綺麗で、一度見たら忘れられないような輝きを放ってたのですから。
王子は、その輝きを争いによって曇らせぬために
宇宙の闇に隠したとも言われています。
けれど、王子の意思が弱かったから永遠の闇に呑まれたとも言われています。
本当はどっちなのでしょう。
どっちにしろ、
王子の両親である、王と妃は星と共に消えてしまいました。
そして、その時から
王子は固く瞳を閉ざしたままなのです。
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設定とかとか
昔々、地球には二つの衛星がありました。
その一つは月です。
もう一つは名前がありません。
地球には、衛星は二つもいりませんでした。
それを知った月と、もう一つの星は、どちらが残るべきか争いを始めました。
月よりも小さく力の弱い星は、あっという間に宇宙の闇に飲み込まれて消えてしまったのです。
その星の住民は、地球や月に逃げました。
けれど、逃げ切れないで星と共に消えてしまう者も少なからずいました。
闇に消えた、名前も与えられなかった星の人たちは月を呪います。
けれど、その星の王子であるクロードは、争いが終わったことを喜びました。
星が消えたことは哀しいことですが、それよりも平和を喜んだのです。
